ユニバーサルロボットとVersaBuilt Robotics社、 ATX Westで協働ロボットとCNCマシンをダイレクトにつなぐ新型インターフェースを発表
~Haas Automation社製CNC用新型通信インターフェースや、特許取得済みの工作物保持システムMultiGripを展示~
ユニバーサルロボット(本社:デンマーク オーデンセ、社長:Jürgen von Hollen)は、迅速なコボット統合ソリューションを実現するUniversal Robots+ (以下UR+)の新たなラインナップとして、VersaBuilt Robotics社(以下、VersaBuilt)によるHaas Automation社(以下Haas)製CNC用新型通信インターフェースと、特許取得済みの工作物保持システムMultiGrip™を、米国アナハイムで開催されたATX West で発表しました。また、Visumatic社の協働ロボットネジ締めパッケージとXPAK社の新しいボックスエレクターROBOXも展示されました。
VersaBuiltのURCap (URロボットと組み合わせてプログラムするためのソフトウェア) 「CNC Communication 」により、 CNCマシンと協働ロボットを直接通信させることができるようになります。VersaBuiltのCNC Communication は、ユニバーサルロボットとともに使用するマシンテンディング用のシンプルかつ強力なインターフェースです。URコボットのティーチペンダントから直接操作して、CNCに保存された加工プログラムをコボット上で簡単に実行できます。本製品は、カリフォルニア州アナハイムで開催されたATX Westショー(2月5日〜7日)のユニバーサルロボットのブース4605で展示されました。VersaBuiltは、まずHaas製CNCマシン用のURインターフェースを発売しますが、今年後半にはほかの大手CNCメーカー用のインターフェースも開発する予定です。
Haas用のCNC Communicationは、Haasの安全インターロック機能をすべて搭載し、Haas、VersaBuiltなどのサードパーティー製の自動ドアオープナーと連動します。Haas用のCNC Communicationは、URコボットとのシームレスな統合を認証された製品の集うショールーム、UR+で紹介されています。旋削・フライス加工において、あらゆる形状やサイズの部品を使った自動化を支援する企業VersaBuilt RoboticsのCEO、Albert Youngwerth氏は次のように述べています。「VersaBuiltは、ユニバーサルロボットとパートナーシップを締結し、CNCで多品種生産を行うメーカー用の自動化ソリューションを提供できることをとても嬉しく思っています」
さらなる取り組みとして、VersaBuiltの特許取得済み工作物保持システムMultiGrip™がUR+でまもなく紹介されます。MultiGrip™には、自動バイス、生爪、およびURロボット用アームエンドツールが含まれています。MultiGrip™は、ロボットグリッパやCNCバイスを用いて作業する際のフラストレーションに対処するために開発されました。Youngwerth氏は述べています。「私たちは、ロボットとCNCになぜ同じ生爪を使用できないのか、という疑問に行き当たりました」。彼のチームは独自の工作物保持システムを開発して、ロボットとCNCがインフィード、アウトフィード、およびCNC加工用のMultiGrip™の生爪を共有できるようにし、その結果エンジニアリングコストの削減、ロボットプログラミングの簡略化、セットアップ時間の短縮、および処理能力の向上を実現しました。
ユニバーサルロボットの米州地域セールスディレクタStuart Shepherdは、コボットとCNCのためのより優れた統合ツールの重要性を強調し、次のように述べています。「CNCマシンテンディングは、協働ロボットによる自動化が最も進んでいる作業の1つです。しかしシームレスな統合を達成するには、まだ克服すべきハードルがあります。VersaBuiltの2つの新製品は、これに対処するための重要なツールです。これらをURのエコシステムに迎えて、そのソリューションをATXの来場者の皆さんと共有できることは大きな喜びです」
Visumaticはコボット制御のネジ締め機を展示
UR+でVersaBuiltと連携するのは、URコボットのティーチペンダントでの直接操作により繰り返しの接合作業を実現するVisumaticのVCM-3X.2 Collaborative Screw Driving Packageです。このシステムは、様々な種類のねじ締めフィードおよびルーチンを処理するねじ締め装置と通信します。VCMには、事前にプログラムされた障害回復ロジックとVisumaticの現場実証済みパワービットアドバンス、ビット位置センサー、およびねじ締め完了確認機能が組み込まれています。
XPAK ROBOX – ランダムなケース組み立てのための初のソリューション
URのATXブースでは、ロボットでランダムにケースを組み立てる初のソリューションであるXPAK ROBOX™も体験できます。UR10eコボットアームを搭載したボックスエレクタにより、梱包作業者は、生産ラインの切り替えなしに必要に応じて任意のボックスをランダムに組み立てることができます。協働設計により、オペレーターは安全かつ直感的に機械を扱えるだけでなく、ROBOXは安全柵が必要な従来のロボット技術による同様の機械に比べ設置面積に関して約60%の削減を実現しています。
UR10eは、ATX Westショーで初めて展示されるユニバーサルロボット製コボットの新しいフラッグシップラインe-Seriesの中で最大のコボットです。e-Seriesは、コボットの新たなスタンダードとなるべく、内蔵の力/トルクセンサー、抜群の安全機能、そして進化した精度によって、将来性のある様々な用途での迅速な統合を目指しています。
Stuart Shepherdは述べています。「e-Seriesでは協働ロボットの基本原則、つまり迅速なセットアップ、簡単なプログラミング、柔軟な配置、安全な操作、そしてROIの早期回収を強化しています。多岐にわたる用途と多様で予測できない将来のニーズを抱えるエンドユーザーは、e-Seriesのプラットフォームと当社独自のUR+エコシステムを活用することで、ニーズが変化するほどに投資した分の利益が拡大し、企業自体も成長していくということを実感するでしょう」現に、現在UR+のポートフォリオのデベロッパープログラムには120以上のUR+認証製品と約400の認定企業が含まれ、急速に拡大しています。