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金属・機械加工
今日の製造業においては、製品ライフサイクルの短縮や絶えず変化する顧客の要求に応えるため、従来よりも柔軟な自動化設備の導入が求められています。協働ロボットは、このような柔軟性を兼ね備えた最適なソリューションです。
多様なアプリケーションに対応する汎用性の高い自動化ソリューション
稼働していない状態の設備は、収益と利益を創出できる機会を犠牲にしています。溶接作業者、装置オペレータ、組立作業者、部品搬送など、多岐にわたる作業に従事する従業員を確保・維持することは益々困難になりました。しかし、協働ロボットであれば24時間稼働し続けることができ、機械の稼働率と生産性を高く維持することが可能になります。そのため、機械加工、溶接、パレタイジング、ねじ締め、表面仕上げなど、さまざまなアプリケーションに最適です。設備の高い稼働率を維持し、貴重な人材をより価値の高い、やりがいのあるポジションに移動させることができます。
金属加工業における主要な製品群
極小のボールベアリングから大型のトラックの車体まで、金属・機械加工分野では急速に協働ロボットの導入が進んでいます。お客様の生産品目ごとに、協働ロボットがどういった用途に活用できるかをご紹介します。
協働ロボットの主な用途
装置への投入・取り出し向け協働ロボット
装置の稼働時間を最大化することが自動化設備の運用において重要です。稼働停止状態の設備はコストを生み、利益を上げる機会を損失していることを意味します。装置の稼働率を上げるためにはオペレータの確保が不可欠でしたが、人材不足が深刻化する中で注文量をこなせずにビジネスを失うリスクが顕在化しています。協働ロボットは、CNC工作機械、回転テーブルを用いた組立装置、プレスブレーキ、その他の加工機械に対するワークの投入・取り出しを24時間行うことができます。
URロボットがワーク投入・取り出し作業を自動化することで、生産性が向上し、職場の安全性が改善され、オペレーターはより価値の高い仕事を任されるようになります。
機械への投入・取り出しにおける導入事例
ダイカストメーカーのRCM Industries社は、大規模なプロジェクトでコストの低い国の競合他社との競争にさらされることになりました。同社は、ユニバーサルロボットのUR10を2つのセルに配備し、それぞれが同じサイクルで2つのCNC旋盤に対する作業を自動化し、配管製品を製造することで、このプロジェクトを受注することに成功しました。オペレーターはテーブルの上にワークを置くだけで、URロボットはステーションからステーションへとワークを移動させ、未加工のワークをピックアップし、位置決め冶具に入れて正しく整列させ、1つ目の装置に投入し、続いて2つ目の装置に投入し、最後に加工後のワークをベルトコンベアーに載せてオペレーターに返します。
“私たちは常に、『自動化は可能か、その投資額はいくらか、その自動化はメリットがあるか』と考えています。そして、多くの場合、それは理にかなっていることがわかってきました。”
溶接向け協働ロボット
溶接の反復作業は単調で危険を伴います。そしてどの市場でも熟練した溶接工はこれまでになく不足しています。一方、協働ロボット溶接システムは標準的な溶接作業スペースに設置でき、従来の自動化システムより安価で、あらゆる規模の企業の生産性と品質の向上に貢献しています。
URロボットはほぼすべての溶接方法—プラズマやガス溶断だけでなく、MIG/MAG、TIG、レーザー、超音波、スポット、ろう付け—に活用されています。
溶接用途における導入事例
Carriere Industrial Supply社は過酷な採掘環境向けの建設機械を製造しています。移動させることが難しい大型ワークを使用した多品種少量生産には、従来の産業用ロボットのシステムは最適とは言えませんでした。同社は協働ロボットだからこそ自動化を実現できました。同社はUR10eロボットを大型金属部品のプラズマ切断に導入し、滑らかでより正確な切断を達成。その結果、切断の後加工である手作業による研削工数が大幅に削減しました。
“今後3年間に渡る大型トラックボディのプロジェクトがあり、手作業での研削はトラック1台につき50時間以上になると見込まれていました。ところがURロボットはこの時間をトラック1台につき12時間に短縮、最終的にはこのプロジェクト単体で1,000時間を節減できます”
包装・パレタイジング向け協働ロボット
包装・パレタイジングは、マシンテンディングと同様、協働ロボットが非常に多く採用されている用途です。人手不足が製造業全体を悩ませている中、企業はこの製造ラインの最終工程にあたる反復的で肉体的にも辛い作業に従事する作業員を確保し、定着してもらうことが難しいと感じています。
協働ロボットをこういった作業に配置することで、生産性が向上し、作業員は過労から解放され、処理能力が改善されます。
包装・パレタイジング用途における導入事例
自動車産業用のアルミ部品に特化した Rivimetal社は、熟練技術者の不足に苦しむ一方、生産性の向上という課題に直面していました。同社は、研削とパレタイジングを1つのグリッパで行う、URロボットを使ったモジュール自動化ソリューションを導入しました。こうして1年あたりの生産能力を数百時間増強したRivimetalでは、生産性が最大82%上昇。その結果、協働ロボットへの投資を15ヶ月以内で回収しました。
“ユニバーサルロボットは素晴らしいロボットシステムです。絶え間なく休まず働いて、我が社の目標達成に大いに貢献してくれました。協働ロボットが24時間何の問題もなく働いてくれるので、柔軟性が一段と高まりました”
組立向け協働ロボット
協働ロボットは、金属加工業の企業が要求の厳しい組立作業を自動化し、効率を上げ、品質を改善し、手根管症候群や反復性ストレス障害などの原因となることが知られている作業から熟練作業員を解放することに貢献しています。
クリップ挿入、ネジ締め、リベット打ち、スナップ嵌め、部品積み上げ、圧入、ピック&プレースはどれも協働ロボットによる自動化に適した組立工程です。
組立用途における導入事例
オイルバーナ部品のメーカーであるFluidics Instruments社は、組立ラインで7台のUR3ロボットを連携させることにより1時間に1,000個のオイルノズルを生産、一歩進んだ協働ロボットを活用した生産システムを実現しています。同社は、目まぐるしい作業に対応できるように可動式の台の上に複数のURロボットを待機させており、また、協働ロボットを使ったねじ締めアプリケーションも開発しました。合計12台の協働ロボットを保有するFluidics Instrumentsは、熟練作業員が不足しているにも関わらず、生産量と売上高を伸ばし続けています。
“協働ロボット導入前は40人で週に300個のノズルを作っていました。それが今では30人で週に20,000個のノズルを作っています。今後も協働ロボットを増やしていくでしょう。このロボットはとても使いやすく、使っ ていて楽しいんです。ここの人間はこのロボットたちをとても気に入っていて、名前すら付けています”
除去加工向け協働ロボット
ユニバーサルロボットの協働ロボットを使えば、研削、バリ取り、フライス加工、ルーター加工、穴あけなどの材料除去作業を自動化する、柔軟なシステムを実現できます。
作業員は筋骨格系の怪我、腱鞘炎、手根管症候群などのリスクから解放されます。企業は協働ロボットがもたらす生産性、品質、加工能力の向上が実現できます。
除去加工用途における導入事例
顧客からの要求に応えるため、BW Industrie 社はURロボットを導入し、4~14kgの鋳造部品のバリ取りを自動化しました。協働ロボットは、一日あたり1トン近くの金属部品を処理しています。ワークをピックアップし、バリ取りツールにかけます。この作業には1分もかかりません。
“2011年の最初の協働ロボット導入以降、労働力は50%増加、売り上げは70%増加しました。また、作業員の筋骨格系障害(MSD)のリスクも軽減することができました”
金属加工向けソリューション・周辺機器
UR+適合製品が取り揃えられたUR マーケットプレイスには、金属・機械加工向けのサードパーティー製周辺機器・ソリューションが掲載されています。
URロボットは従来の自動化設備と比較して、短い時間で立ち上げることができ、自動化メリットを早期に享受することができます。また、UR+製品はパートナー企業によって事前に設計済みのため、システムの設計・組立工数を削減できます。
溶接
すぐに使える溶接自動化パッケージが世界中のUR マーケットプレイスのパートナー企業から提供されています。システムは、MIG、MAG、TIG等に対応し、主要な溶接電源を使用できます。 多くのパッケージシステムには、必要な溶接パラメーターを設定できるソフトウェアが含まれており、ロボット未経験の溶接作業者の方でも1時間以内にマスターできます。
装置への投入取り出し
マシンテンディングの自動化に活用できる様々な周辺機器およびソリューションが用意されています。ソリューションには、設置とプログラミングの簡素化だけでなく、加工機との通信を管理するアプリケーションソフトも含まれています。
包装・パレタイジング
パレタイジング、箱詰め、製函作業用のパッケージシステムを、UR+パートナー企業から購入いただけます。吸着式、電動式、磁気式、袋用特殊グリッパなど幅広いグリッパを使用したシステムが用意されています。ソフトウェアのおかげで、作業者はシステムのセットアップと品種の変更を通常1日以内で行えます。
組立
UR+のパートナー企業が提供する組立ソリューションには、ネジ締め、ナット締め、リベット打ち、接着剤塗布用システムがあります。使いやすいソフトウェアは共通で、ほとんどのソリューションには高度なプログラミングが不要。ラインの作業者が日常的に操作できます。
除去加工
UR+の材料除去ソリューションには、サンディング、研削、サンドブラスト、バリ取り、プラズマ洗浄などがあります。溶接シームの研磨や航空機外板断面の研磨が必要な場合においても、UR+パートナー企業のソリューションを活用することでセットアップとプログラミングが容易になります。
ユニバーサルロボットが選ばれる理由
高い信頼性と世界中での導入実績
ユニバーサルロボットは、あらゆる製造業に75,000台以上の協働ロボットを導入してきました。フォーチュン500の大手企業から中小の加工受託企業まで、あらゆる規模の企業がURロボットを活用して生産性と品質を向上させ、従業員の仕事に対する満足度を高めています
高い柔軟性
URロボットは、業界をリードする使いやすさ、直感的なプログラミング、URロボットを組み込んだシステムを開発するパートナー企業によって提供される付加価値の高いソフトウェアにより、高い柔軟性を実現しています。URロボットを活用したシステムは、通常、数年単位ではなく、数ヶ月単位で投資対効果を生み出します。
作業員の安全を守る
URロボットには第三者機関により認証を受けた信頼性の高い17の安全機能が豊富に搭載されています。これらはすべてティーチペンダント上で設定ができるため、導入する現場固有のリスク低減に役に立てることができます。その結果、作業員の安全を確保しながら自動化することが可能になります。
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