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Case 3 | 自動車メーカーZ社
レイアウト変更なし!省スペースで高トルク締結を自動化
産業向け協働ロボットが実現した“安全性”と“作業性”の両立とは
【解決のポイント】
- UR16eのステディモードにより高反力を安定して受け流し、締結精度を確保できた
- ISO/TS15066に準拠した衝突力制御により、安全柵なしでも作業者と共存できた
- 大がかりな設備投資を必要とせず既存ラインに導入できる点が評価され導入を決定
03 解決
反力を受け流しながら省スペースで自動化!ログ分析と衝突力測定により安全性と作業性を両立
情報収集を続ける中、D氏はユニバーサルロボットのウェビナーへの参加を通じて、協働ロボットUR16eの存在を知りました。そして、今の課題を解決できるかもしれないと直感します。
「UR16eをはじめとするURロボットは“ステディモード”という機能を搭載しており、高い反力を受け流すことができると聞きました。さらに内蔵力覚センサーによる“フォースモード(力制御)”で、ボルト位置に倣ってツール先端を動かす動作も可能でした。しかも、安全機能は有効なままなので狭いスペースでも柵なしで使えるとのことで、これは試してみるしかないと思いました」(D氏)
Z社はユニバーサルロボットおよび代理店の協力のもと、UR16eのデモ機による試験を実施しました。そして、10万回の締付トライを行う評価フェーズでは、ログビューアを活用して各軸の負荷や姿勢を解析します。細かく検証しながら締結時のアーム姿勢を最適化することで、締結精度と耐久性の両立が見えてきました。
さらに、衝突力測定器を用いて、実際のロボットの動作ならびに協働作業を行う人との接触シーンを基に衝突力を測定し、ISO/TS15066に準拠し社内で許容可能なリスクに低減できるロボットの動作速度を確認。これなら安全柵やレーザースキャナーを置かなくても、安心して作業者と共存できます。大がかりな設備投資を必要とせず既存のラインにそのまま導入できる点も評価され、Z社は正式導入を決定しました。
「これまで一人の作業者が付きっきりだった工程を自動化することに成功し、生まれた半端工数を別作業に割り当てられるようになりましたよ。また、作業内容のハードルが下がったことで女性作業者の配置も可能となりました。今後は別の締結工程にも横展開していくつもりです」(D氏)
Z社は省スペース・低コストで作業環境の改善を実現できました。協働ロボットは作業現場の可能性を広げる存在として、着実に役割を広げ始めています。
04 【解決した製品・ソリューション】
UR16e
UR16eは、重量物を扱うマシンテンディング、マテリアルハンドリング、梱包・パレタイジング、研磨・バフ取り・バリ取り、高トルクのねじ締めなどに最適です。16kgの可搬重量があるため、重量のあるエンドエフェクタを取り付けることも可能です。さらに、1回のピックで複数の部品を持ち上げられるため、タクトタイムを削減し、作業効率を向上させます。
デモ実機体験
協働ロボットは操作のしやすさが1つのポイントです。
実機操作を行うことで導入現場での運用方法をよりイメージいただけます。