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南デンマーク大学、
国際ロボット競技会で優勝
南デンマーク大学(SDU)のSDU Roboticsチーム、日本で開催された産業用ロボットの非公式競技会であるワールド・ロボット・チャレンジで勝利
SDUの11名のロボット研究者は産業用ロボットで世界最高と自称できるようになりました。SDU Roboticsチームは、ワールド・ロボット・サミットの一環として日本で開催されたワールド・ロボット・チャレンジの「ものづくりカテゴリー」で優勝しました。ロボット工学の世界で非公式の世界大会とみなされているこの競技会で、チームは数ある中でも、特にCambridge Roboticsに勝利しました。
「チーム全員、最高の気分です。結果発表が遅れたため、勝てるに違いないと思っていてもかなり緊張しました。過去6週間、プログラミングの専門家が非常に多くの作業をこなして作り込んできたメジャーリリースです」と言うのは、チームのリーダーであるSDUロボット工学部のクリスチャン・シュレット(Christian Schlette)教授です。
SDU Roboticsチームは、コンピュータービジョン、ロボット制御、ソフトウェア、機械設計などの専門家で構成されています。 彼らが協力して、未来のロボット生産セルに向けた提案を作り上げました。また、これを非常に説得力のある方法で行ったため、世界中から応募した250チームのうち、競技への参加を許された16チームの1つに選ばれました。
「箱の中に散らばっているものを組み立てるといった複雑な作業の自動化で現場の課題を解決することにおいて、我々は世界一と言っても過言ではないと思います」と言うのは、SDU Roboticsチームの12名のメンバーの一人であるヘンリク・ゴードン・ピーターセン(Henrik Gordon Petersen)教授です。
戦術か問題解決か
ワールド・ロボット・チャレンジでは、ボールをゴールに蹴り込むのではなく、産業界の需要に応えるロボット・ソリューションの発見に主眼を置いています。最大の課題の1つは、箱の中のものを見つけて、ねじでつなぎ合わせることができる柔軟なロボット・ソリューションを発見することです。
チームは3つの種目でテストされ、各種目の得点を獲得しました。その間、チームは勝つことに専念すべきか、タスクを解決することに専念すべきかというジレンマに直面しました。
ピーターセン教授は強調します。「競技会に参加するのは初めてだったので、もちろん、競技の途中でプロとしても、また戦術面でも、間違いを犯しました。たとえば、目の前の課題を解決することではなくできるだけ高い得点を挙げることに専念すれば、もっと得点できたはずです。しかし、私たちは野心的であり、問題解決を追求しました」。
SDU Roboticsのロボットセルは、互いに向き合う2つの中型のユニバーサルロボットで構成されています。その間にワークデスクがあり、カメラでモニターされています。
シュレット教授は説明します。「私たちのセルのユニークな点は、非常に柔軟性があることです。オープン型のロボットワークセルであり、より大きな生産ラインに容易に拡張できます。また、完全自動化されているだけでなく、人間と直接コラボレーションして、人間とロボットが密接に協力できます」
インダストリー4.0ラボ
今年、南デンマーク大学はインダストリー4.0ラボに1億米ドル以上を投資すると発表しました。インダストリー4.0ラボは、企業、研究者、学生が第4次産業革命から画期的な製品とよりスマートな生産システムを生み出せるようにすることを目的としています。ロボットセルが日本から帰国すれば、完成するラボの画期的な生産環境の一部となる予定です。
南デンマーク大学 マースク・マッキニー・モラー(Maersk Mc-Kinney Moller)研究所長のキャスパー・ハレンボー(Kasper Hallenborg)氏は述べています。「私たちが国内だけでなく、国際的にも最前線に立っていることが競技会で証明されましたので、解決しなければならないタスクに、よりインテリジェントに、よりすばやく対応できるロボット作りをお手伝いできると思います。競技会のロボットセルは、先進的な生産セルがもたらす柔軟な生産能力の好例です。これらを組み合わせてコラボレーション要素を組み込み、人間とロボットが密接に、自然に協力できるようになったときのことを考えてみてください。南デンマーク大学のインダストリー4.0ラボで取り組んでいるように」
南デンマーク大学(SDU)について
同大には5つの学部があり、32,000人以上の学生が学んでいます。そのうち約20%が海外からの留学生です。オーデンセのメインキャンパスとデンマーク国内の4つの地方キャンパスに、4,000人以上のスタッフがいます。工学部には約3,000人の学生がいて、26の工学研究プログラムに所属しています。いくつかの国際調査によると、SDUは世界トップクラスの研究を行い、世界の新生大学のトップ50に含まれています。