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協働ロボットで人手不足に対応し生産拡大と100%検査を実現

Thyssenkrupp Bilstein

9台の協働ロボットで生産を最適化し事業拡大を実現

オハイオ州ハミルトンにあるthyssenkrupp Bilsteinの工場では、9台のUR10協働ロボットを導入しています。同社は、自動車業界向けの高性能サスペンションシステムを製造するメーカーです。

UR10は、マシンテンディング、組立、製品検査など、時間と労力のかかる作業を自動化しています。これにより生産工程を最適化するとともに、従業員にとってより働きやすい環境を実現しました。

さらに、人材確保が難しい地域にありながら、大幅な増員に頼ることなく事業を拡大できる生産体制を構築しています。今後は、さらに40台のUR協働ロボットを導入する計画です。

需要拡大と人手不足に対応できる柔軟な自動化が必要に

thyssenkrupp Bilsteinが直面していたのは、顧客需要の増加と、急速に変化する製品要件への対応でした。

事業を成長させながらこうした変化に対応するには、生産工程のリーン化と柔軟性を維持する必要があります。しかし、従業員を増やすだけでは、同社が目指すスピードで生産能力を拡大することは困難でした。

また、既存の従業員がより働きやすい環境を整えることも重要な課題でした。そのため、身体的負担の大きい作業を減らしながら、生産性を高められる自動化ソリューションが求められていました。

Thyssenkrupp Bilstein

業界 自動車・自動車部品
国 北米
従業員数 100〜500
使用したURロボット UR10
米国大統領にちなんで名付けられた9台のUR10協働ロボットが、人手不足に対応しながら生産を最適化する様子をご覧ください。

柔軟性と使いやすさを評価しUR協働ロボットを採用

thyssenkrupp BilsteinのOperations ManagerであるAldo Albieri氏がユニバーサルロボットの可能性に気づいたのは、小規模な家族経営の機械加工工場を訪れたことがきっかけでした。そこでは、ロボットの専門知識をほとんど持たない企業が、協働ロボットを使って複雑な作業を自動化していました。

「安全柵を設置せず、協働ロボットを車輪付きの架台に載せ、作業に応じて移動させていました。それを見たとき、協働ロボットの可能性を実感しました」とAldo Albieri氏は語ります。

その後、同氏は約2年間にわたり、ハミルトン工場でほぼ毎月、新たなUR協働ロボットの導入を進めてきました。工場全体への急速な展開について、Aldo Albieri氏は「革命」と表現しています。

「当初は試行錯誤を重ね、外部のベンダーにマシンとの統合を依頼していました。しかし、すぐに協働ロボットの導入を内製化することが最善だと気づきました」

協働ロボットの導入を担当するインダストリー4.0チームは、ほかの選択肢も比較したうえで、使用する協働ロボットを1つのブランドに統一することを決定しました。

「そこで最初に選んだのがユニバーサルロボットでした。URには、高精度なピック&プレースを実現するための先進的なソリューションがあると感じました。また、メンテナンスやプログラミングが容易で、速度と繰り返し精度のバランスにも優れています」とAldo Albieri氏は説明します。

米国大統領の名前を冠した9台のUR10が活躍

米国大統領の名前を冠した9台のUR10が活躍

thyssenkrupp Bilsteinの社内インダストリー4.0チームは、現在9台のUR10協働ロボットを生産現場に導入しています。また、10台目のUR10は、今後の自動化アプリケーションを検証するためのテスト機として活用されています。

「今後、社内ではさらに約40件の協働ロボットアプリケーションを導入する予定です」とAldo Albieri氏は語ります。

導入台数の拡大を見据え、同社では協働ロボットにユニークな名前を付けています。

「45~50台の協働ロボットに順番に付けられる名前が必要でした。そこで、楽しみながら運用できるよう、米国大統領の名前を付けることにしました」とAldo Albieri氏は笑顔で説明します。

現在稼働している協働ロボットには、George WashingtonからJohn Tylerまで、歴代の米国大統領にちなんだ名前が付けられています。

2台の協働ロボットが連携してダンパー組立を自動化

2台の協働ロボットが連携してダンパー組立を自動化

ハミルトン工場で特に目を引く自動化事例の一つが、「James Monroe」と「John Quincy Adams」と名付けられた2台のUR10協働ロボットです。両者が連携し、thyssenkrupp Bilsteinのアクティブダンピングシステム(ADS)用ダンパーの組立工程を自動化しています。

複数の工程からなる組立作業では、まずJames Monroeがインナーチューブをピックアップし、パンチ加工機へ供給します。

加工後はJohn Quincy Adamsがインナーチューブを取り出して搬送治具へセットし、「マリッジステーション」へ搬送します。そこでアウターチューブと組み合わせた後、完成した部品を排出シュートへ移動させます。

新たな人材の採用だけに頼っていたら、当初の3倍まで事業規模を拡大することはできませんでした。協働ロボットの導入によって既存の従業員を維持しながら、新たな成長への道を切り開くことができました。協働ロボットの導入によって、従業員が仕事を失うこともありません」

Aldo Albieri, Operations Manager, Thyssenkrupp Bilstein

2台の協働ロボットが連携してダンパー組立を自動化

ハミルトン工場で特に目を引く自動化事例の一つが、「James Monroe」と「John Quincy Adams」と名付けられた2台のUR10協働ロボットです。2台が連携し、thyssenkrupp BilsteinのActive Damping System(ADS)用ダンパーの組立工程を自動化しています。

複数の工程からなる組立作業では、まずJames Monroeがインナーチューブをピックアップし、パンチ加工機へ供給します。

加工後はJohn Quincy Adamsがインナーチューブを取り出して搬送治具にセットし、「マリッジステーション」へ搬送します。そこでアウターチューブと組み合わせた後、完成した部品を排出シュートへ移動させます。

オハイオ州ハミルトンにあるthyssenkrupp Bilsteinの工場に展開されている大規模なコラボレーションロボットは、機械の手入れ、組み立て、製品検査などの人手がかかりにくい作業を自動化することで、作業環境を改善および最適化します。

協働ロボットで全数品質検査を実現

協働ロボットが担うもう一つの重要な作業が品質検査です。4台の協働ロボットがゲージ検査を行い、充填後のかしめ状態や最終部品の組立状態を確認しています。

「以前は1~2時間ごとに2個の部品を抜き取り、想定どおりに仕上がっているかを確認していました。現在では、すべての部品を検査できるようになりました」と、thyssenkrupp BilsteinのManufacturing Engineer、Doug McIe氏は語ります。

最終組立工程で稼働する協働ロボットにはCognexのカメラが搭載されており、複数の検査ポイントをすばやく移動します。すべての部品が正しい位置に組み付けられているか、ラベルが正しく貼付され、読み取り可能な状態になっているかを確認します。

「すべての部品をチェックし、不合格と判定された場合は、協働ロボットがその部品を工程から自動的に排除します」とDoug McIe氏は説明します。

10~14か月の短期間で投資回収を実現

10~14か月の短期間で投資回収を実現

thyssenkrupp Bilsteinでは、協働ロボットを社内で導入・運用する体制を構築したことで、UR協働ロボットの投資対効果をさらに高めています。

「プロジェクトによって投資回収期間は異なりますが、投資を判断する際の目安としているのは10~14か月程度です。協働ロボットは、従来型の産業用ロボットと比べても、より短期間での投資回収が期待できます」とAldo Albieri氏は語ります。

短期間での投資回収を支えているのが、協働ロボットによる自動化で従業員をほかの業務へ再配置できることです。

「UR協働ロボットの導入によって、事業を成長・拡大させ、新たな雇用を創出することができました。同時に、貴重な人材を、その知識や経験がより必要とされる新しいプロジェクトへ配置できるようになりました」

さらにAldo Albieri氏は、協働ロボットが事業拡大を支える重要な役割を担っていると説明します。

「新たな人材の採用だけに頼っていたら、当初の3倍まで事業規模を拡大することはできませんでした。協働ロボットは新たな成長への道を切り開き、既存の従業員を維持することにもつながっています。協働ロボットの導入によって、従業員が仕事を失うこともありません」

ロボット未経験から協働ロボットの内製化を実現

ロボット未経験から協働ロボットの内製化を実現

協働ロボットのアプリケーション開発を担当したエンジニアリングチームには、当初、ロボットに関する経験がありませんでした。

「まずは簡単なピック&プレースから始めました」とDoug McIe氏は振り返ります。「次のステップは機械との接続方法を理解することでした。少し難しい部分もありましたが、一度仕組みを確立すると展開は一気に加速しました。工場内では、ほぼコピー&ペーストするように横展開できるアプリケーションが増えていきました」

開発を支えたのが、ユニバーサルロボットが提供する無料のオンライン学習プログラムUR Academyです。

Process EngineerのJordan Osterholt氏は、「UR Academyでロボットのプログラミング方法を学んだ後、すぐにテスト用ロボットのところへ行き、学んだ内容を実践することができました」と説明します。

UR+製品を活用して新たな自動化を効率的に検証

UR+製品を活用して新たな自動化を効率的に検証

テスト用の協働ロボットは車輪付きの架台に設置されているため、新しい作業を検証したい機械のそばまで簡単に移動できます。

「協働ロボットを一般的な110V電源に接続すれば、すぐにテストを始められます」とDoug McIe氏は説明します。「従来型の産業用ロボットでは、まず床に穴を開け、ボルトで固定する必要がありました。この方法なら大幅に時間を短縮できます」

thyssenkrupp Bilsteinでは、テスト用ロボットによる新しいアプリケーションの検証に加え、UR+で認定されたRoboDKのシミュレーションソフトウェアも活用しています。UR協働ロボットと容易に連携でき、シミュレーションやオフラインプログラミングを行うことができます。

「ソフトウェアによるシミュレーションは、実際にツールを試作して導入する価値があるかどうかを、サイクルタイムの観点から判断するのに非常に役立ちます」とDoug McIe氏は語ります。「まずコンピューター上で検証を進められるので、実機へ展開する段階ではほぼ準備が整っています」

インダストリー4.0チームは現在、VentionのUR+認定製品である7th Axis Range Extenderを活用し、2台のUR10協働ロボットを走行軸と組み合わせた新たなシステムの構築にも取り組んでいます。

今後も約2か月に1台のペースで新しい協働ロボットを工場へ導入し、自動化を拡大していく計画です。

「自動化できる可能性は数多くあります。可能性は無限に広がっています」とAldo Albieri氏は語ります。

UR+使用製品:

協働ロボットとの分業で作業環境を改善

協働ロボットとの分業で作業環境を改善

これまでCNCマシンとホールパンチ加工機への部品供給を手作業で行っていたOperatorのE.J. Seck氏は、こうした作業を担う協働ロボットを新たな「同僚」として歓迎しています。

「ロボットが導入される前は、とても慌ただしい状況でした。しかし今では、仕事をはるかに整理して進められるようになりました」とE.J. Seck氏は語ります。

「品質検査や生産実績の記録にも、しっかり時間を使えるようになりました。あちこち動き回る必要がなくなり、こうした業務に集中できるため、生産数を見失うこともありません」

John Adamsがピック&プレースと全数検査を自動化

John Adamsがピック&プレースと全数検査を自動化

「John Adams」と名付けられた協働ロボットは、部品のピック&プレースに加え、ゲージを使用した品質検査も行います。

「以前は1~2時間ごとに2個の部品を抜き取り、想定どおりに仕上がっているかを確認していました。現在では、すべての部品を検査できるようになりました」と、thyssenkrupp BilsteinのManufacturing Engineer、Doug McIe氏は語ります。

2台の協働ロボットが連携して鋼管を搬送

2台の協働ロボットが連携して鋼管を搬送

「Thomas Jefferson」(左)と「Andrew Jackson」と名付けられた2台の協働ロボットは連携して稼働し、成形された鋼管を溶接工程からパンチ加工工程へ搬送しています。

自動化によって解決した課題

  • 人材確保が難しい工程を自動化し、事業拡大を実現
  • 全数検査によって製品品質を向上
  • 安全柵を設置せず、従業員と同じ作業空間で自動化を実現
  • メンテナンスによるダウンタイムや生産ラインの中断を削減
  • 反復的で身体的負担の大きい作業を自動化
  • 従業員を身体的負担の大きい作業から解放

導入の決め手

  • 10~14か月という短期間での投資回収
  • 人と同じ作業空間で安全に協働可能
  • 簡単で直感的なプログラミング
  • 速度と繰り返し精度の優れたバランス

協働ロボットで自動化した作業

  • CNCマシンテンディング
  • パンチ加工機・成形機への部品供給
  • ピック&プレース
  • 組立
  • 製品検査

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数千の企業が協働ロボットを活用しています...

  • 生産性を向上させる
  • 変化する製品需要に適応する
  • 従業員の幸福と定着率を改善する
  • 労働力不足を補う