2.人材不足
ボトルネックは何か?
世界中の企業が、限られた人材を取り合っています。多くの企業は、成長に必要な労働力の確保にも苦戦しています。足りないのは技能労働者にとどまりりません。そこへ予期せぬ病気や事故が重なれば、生産ラインの稼働能力はたちまち低下を余儀なくされることでしょう。既存の注文に応える能力にも影響が出かねず、新規受注はできなくなるかもしれません。
パレタイジングのような工程では、こうした人材不足はさらに深刻なものになりえます。当然のことですが、重労働を長時間くりかえす仕事に人は就きたがらないものです。そのため、企業が臨時雇用者に頼らざるを得ない場面もあります。
協働ロボットはどう役立つ?
協働ロボットは、危険で退屈な反復作業にうってつけです。リスク評価を行い最初に基礎トレーニングを受ければ、協働ロボットを安全に生産ラインに導入できます。既存の作業員をより価値の高い作業に配置しなおしたり、自動化やロボット工学分野で再教育することも可能です。中小企業にとってこの点は非常に大きなメリットになるでしょう。臨時雇用者に頼る必要がなくなり、有能な従業員を維持しながら品質向上や生産拡大が図れるからです。
3.ワークの投入
ボトルネックは何か?
これまで、パレタイジングは完全に手作業で行われてきました。つまり作業員がパレットのレイヤー形成・積み付け・管理のすべてを行なっていたのです。こうした作業には時間が取られ、多くの場合体にも負担がかかります。作業員がこのような作業を休憩もなしに長時間できると期待するほうが無理があるのです。テクノロジーを活用してメリットを得たいなら、どんな製造現場であれフィードイン工程で効果が得られることはまず間違いありません。
協働ロボットによる自動パレタイジングはどう役立つ?
協働ロボットは投入作業の最適化に活用できます。ワークの投入にコンベアを活用すれば、パレットの準備作業やローディングステーションへの配置作業を大幅に高速化し均一性も向上できます。製造ラインのなかでも、自動化の効果がすぐに見られる工程です。従来の産業用ロボットよりも設置が簡単で汎用性も高いため、協働ロボットの投資回収には多くの場合1年もかかりません。協働ロボットと人間で効率よく働けるようチームを作るのもずっと簡単です。作業員は重い荷物を運ぶかわりに、マシンの働きを監視し品質確認をする役割を担います。
4.パレットのラップ巻きと積み付け
ボトルネックは何か?
投入作業同様、手作業でのパレットのラップ巻きや積み付けは作業員の時間をとるうえ、危険でもある作業です。定期的に休憩を入れなければ、人為的ミスが起きる可能性もあります。そうなればパレット全体の積み付けの質に影響が及び、輸送中に製品が破損しかねません。
協働ロボットによる自動パレタイジングはどう役立つ?
協働ロボットは柔軟で多用途です。選んだモデルをカスタマイズしてニーズにぴったり合う1台にすることも可能です。UR+ エコシステムでは多くのアプリケーションキットや製品のなかから、自動パレタイジングに特化したものが選べます。UR+ エコシステムには外気を利用できる空気圧グリッパや完全電気式の真空グリッパなど、グリッパやパレタイジングアプリケーションが特に多く揃っています。PackMateのようにいろいろな積み付けパターンがあらかじめプログラムされたアプリケーションキットもあります。こうしたキットではユーザーがパラメータを定義して専用のパターンを作ることも簡単にできます。
5.スペースが有効利用できていない
ボトルネックは何か?
多くの企業が抱える最大の制約といえば、使えるスペースが限られている、というものでしょう。従来の産業用ロボットを製造エリアに置くには広いスペースが必要です。また、安全柵もつけるならさらに20〜30%のスペースが上乗せされます。製造担当マネージャーにとって、限られたスペースの中により多くの製造エリアやステーションを安全に配置できたら、それは生産性の面で画期的な変化になりえます。