
UR5でPCB切断工程の投入からトレイ交換まで自動化
PCB切断工程を担当するUR5は、作業者に代わってPCB基板を半自動PCB切断機へ投入します。切断が完了すると、UR5が加工済みのPCB基板を取り出してトレイに収納します。トレイがいっぱいになると新しいトレイへ交換し、そのまま作業を継続します。


YUEYIN Technologyのメモリモジュール生産ラインでは、4台のUR5が稼働しています。柔軟に配置でき、短時間でセットアップできるため、生産設備の配置や工程を必要に応じて変更できるようになりました。これにより、生産プロセスの改善を迅速に進めながら、高品質なカスタマイズ製品の生産に対応しています。UR5の投資回収期間は、1台あたり平均8~9か月です。
消費者ニーズの多様化に伴い、最終製品の生産は少品種大量生産から、多品種少量生産へと移行しています。電子部品のOEM生産で豊富な経験を持つYUEYIN Technologyは、インダストリー4.0への対応を進めるとともに、技術力の向上と既存設備の有効活用を目指していました。
YUEYIN Technologyでは従来、用途ごとに設計された専用自動機を使用していました。しかし、消費者ニーズの変化が速まるにつれて製品のライフサイクルも短くなり、専用設備を長期間活用することが難しくなっていました。他の自動化ソリューションも検討しましたが、投資回収までに時間がかかることから、生産ニーズに適した方法を見いだせず、人員の増加で対応する場面もありました。そこで、既存設備を活用しながら、その寿命を延ばせる、より柔軟な自動化方法を模索しました。
メモリモジュールの生産ラインでは、同じ手作業を繰り返すことによる従業員の疲労も課題でした。また、作業者によって部品に加える力にばらつきが生じ、製品品質へ影響する可能性もありました。そのため、作業者の負担を軽減しながら、安定した品質を確保できる自動化が求められていました。
YUEYIN Technologyのメモリモジュール生産ラインでは、3つの工程に4台のUR5を導入し、レーザーマーキング、PCB切断、SPDバーンイン工程を自動化しています。
レーザーマーキング工程では、UR5がPCB基板を半自動レーザーマーキング装置へ投入し、正しい位置にセットされていることを確認してから加工を開始します。マーキング完了後は、ビジョンシステムを活用して、シリアル番号、型番、商標がPCB基板に正しく印字されているかを確認します。

PCB切断工程を担当するUR5は、作業者に代わってPCB基板を半自動PCB切断機へ投入します。切断が完了すると、UR5が加工済みのPCB基板を取り出してトレイに収納します。トレイがいっぱいになると新しいトレイへ交換し、そのまま作業を継続します。

SPDバーンイン工程では、2台のUR5が役割を分担しています。1台目がバーンインボードへPCB基板を供給し、処理後は2台目がPCB基板を取り出してトレイへ収納します。こうした分業により、ロボットの動線を最適化し、工程全体の効率向上につなげています。
また、UR5はプログラミングが簡単なため、工程変更にも柔軟に対応できます。エンジニアはロボットアームを直接動かすか、タッチスクリーン上の矢印キーを操作することで、UR5の動作を設定できます。

UR5の導入により、YUEYIN Technologyは短時間でのセットアップや柔軟な再配置、安全機能を活かしながら、既存設備を有効活用できるようになりました。これにより、生産工程の改善を迅速に進めることができます。
さらに、製品のライフサイクルが終了した後も、設備の約90%を別の新しい生産工程へ転用できます。専用設備が使えなくなることで投資を十分に回収できないリスクを抑え、設備投資の効率向上につなげています。

UR5の導入により、YUEYIN Technologyでは、レーザーマーキング工程でのレーザー、PCB切断工程で発生するガラス繊維の粉じん、SPDバーンイン工程での反復動作など、作業者がさらされるリスクを大幅に低減しました。これにより、作業者の身体的負担を軽減し、より安全で働きやすい作業環境の実現につなげています。
さらに、協働ロボットの活用によって人員配置の柔軟性も高まりました。従業員をより付加価値の高い業務へ配置できるようになり、仕事へのやりがいや達成感の向上にもつながっています。
数千の企業が協働ロボットを活用しています...