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協働ロボットでバラ積みピッキングを自動化し人手不足を解消

PrecisionForm Inc

ActiNavでバラ積みピッキングとCNC投入を効率化

小型のカスタム金属部品で市場をリードするPrecisionFormは、深いビンにバラ積みされた部品をピッキングし、CNC工作機械へ投入する工程の自動化に取り組みました。同社は、ユニバーサルロボットの自律型ビンピッキングシステム「ActiNav」を導入し、柔軟なマシンテンディングを実現。競争力の強化や人手不足への対応に加え、従業員をより付加価値の高い業務へ配置し、既存設備の寿命を延ばすことにもつなげています。

バラ積み部品の供給がピッキング自動化の課題に

「作業を自動化する際、最も大きな課題となるのは何か」。PrecisionFormがたどり着いた答えは、ロボットに部品をどのように供給するかという問題でした。

同社が最初に自動化したのは、協働ロボットでピストンリングをピックアップし、検査用のマイクロメーターにセットする工程です。ペンシルベニア州を拠点とする同社が扱う多くの部品と同様に、ピストンリングはまとめて処理され、大きなビンにバラ積みされた状態で供給されます。そのため、協働ロボットでピッキングするには、作業者があらかじめ部品をトレイ上に格子状に並べる必要がありました。

PrecisionFormのPresident and CEOであるAlex Corckran氏は、次のように振り返ります。

「システムを立ち上げて稼働させるまでに費やした時間の50~75%は、ロボットにどうやって部品をピッキングさせるかを検討する時間でした。作業者が協働ロボットのために部品を並べる方法でも、検査工程をすべて手作業で行うよりは速かったのですが、協働ロボットがビンから直接部品をピッキングできれば、この準備工程そのものをなくせると考えました」

PrecisionForm Inc

業界 金属・機械加工
アメリカ
従業員数 25〜50
使用したURロボット UR5、UR3
従来の工作機械と連携したUR5協働ロボットが、ランダムなバラ積みピッキングを自動化する様子をご覧ください。
多様な部品に対応できるバラ積みピッキングを追求

多様な部品に対応できるバラ積みピッキングを追求

PrecisionFormは、次の自動化プロジェクトとして、ビンから部品をピッキングしてCNCフライス盤へ供給する工程に着目し、バラ積みピッキングソリューションの検討を始めました。

同社は複数のベンダーに問い合わせ、実際のサンプル部品を送り、ビンから安定してピッキングできるかを検証しました。

「答えはいつも『できます』でした。しかし、その後には必ず『ただし』という条件が付いていました。その『ただし』を、私たちは受け入れることができませんでした」とCorckran氏は振り返ります。

検討したシステムの中には、特定の色の部品をうまく認識できないものや、平らな形状の部品をピッキングするのが難しいものがありました。また、部品の種類を切り替えるたびに、ベンダーのエンジニアによる設定変更が必要なシステムもありました。

多品種少量生産では部品供給の切り替えが課題に

多品種少量生産では部品供給の切り替えが課題に

部品を一定の向きに整列して供給するボウルフィーダーも、PrecisionFormにとって現実的な選択肢ではありませんでした。Corckran氏は次のように説明します。

「ボウルフィーダーは、生産量が非常に多く、その仕組みに適した部品であれば効果的です。しかし、部品によっては別の品種への切り替えが難しかったり、段取り替えに時間がかかりすぎたりします。多品種少量生産では、自動化設備の切り替えに時間をかけるより、人が作業した方が効率的な場合も少なくありません」

検査や二次加工のために、毎週50~100種類もの部品を扱っています。その多くは生産量がそれほど多くないため、部品の切り替えが簡単にできない専用の全自動システムを導入しても、採算が合いません」

Alex Corckran, PrecisionForm CEO

ランダムなバラ積みピッキングで多品種少量生産を自動化

わずか24時間で実証されたピッキング性能

わずか24時間で実証されたピッキング性能

ユニバーサルロボット(UR)とURの販売代理店であるApplied Controlsから、ActiNavソリューションのテストを提案された当初、Corckran氏は半信半疑でした。

「これまで試したバラ積みピッキングソリューションと同じだと思っていました。部品を送れば、数週間後には『できます。ただし……』という回答が返ってくるだろうと考えていました」

それでもPrecisionFormは、CAD図面と3Dモデルとともに、サンプル部品をActiNavチームへ送りました。

「結果には本当に驚きました」とCorckran氏は振り返ります。「2種類の部品を送りましたが、そのうち1つは非常に小さく平らな形状で、ビンの中で一定の向きに置くことさえ難しい部品でした。それにもかかわらず、24時間以内にActiNavが実際にビンから部品をピッキングする様子を収めた3本のデモ動画が送られてきたのです」

実績のあるUR協働ロボットで自動化をさらに拡大

実績のあるUR協働ロボットで自動化をさらに拡大

PrecisionFormでは、すでにユニバーサルロボットのUR3とUR5協働ロボットを導入していました。UR3はピストンリングの検査工程を担当し、UR5はプレスブレーキへの部品の投入・取り出しを自動化しています。

これまでのUR協働ロボットの導入で得られた成果に加え、ActiNavによるサンプル部品のバラ積みピッキングでも高い性能が確認できたことから、PrecisionFormはActiNavを搭載したUR5を新たに導入することを決定しました。

最初の対象として選んだのは、ビンから銃器部品をピッキングし、CNC工作機械へ供給するシンプルな工程です。この工程のサイクルタイムは90秒で、従来は作業者が常時対応する必要がありました。そのため、PrecisionFormにとって自動化による効果を得やすい工程の一つでした。

簡単な設定で迅速に立ち上げ

簡単な設定で迅速に立ち上げ

PrecisionFormの産業オートメーションエンジニアであるDan Vazquez氏は、ActiNavのセットアップについて次のように説明します。

「最初に行うのは、作業環境を設定してセンサーを校正することです。設定は非常に簡単です。ロボットアームを手で動かして、周辺設備などの位置をポイントとして登録します。各ポイントを設定すれば、その情報をもとにロボットが自律的に動作経路を計算します」

次に、ピッキングする部品のCADファイルをシステムに読み込ませます。

「ActiNavはビンの中にある部品の位置や姿勢を認識し、エンドエフェクタでどのように把持するかを判断しながら、その後の動作経路も自律的に計算できます」とVazquez氏は説明します。

PrecisionFormではさらに、サイクルタイムを最適化するとともに、CNC工作機械へ正しい向きで部品をセットできるよう、工程内に2か所の持ち替えステーションを設置しました。これにより、協働ロボットが部品の向きを調整してから、最終的な位置へ正確にセットできるようにしています。

1人で3~4台を担当し熟練人材をより価値の高い仕事へ

ペンシルベニア州リティッツの工場では、1人の作業者が1台の機械を担当する従来の体制では、PrecisionFormが国際市場で競争力を維持することは困難でした。

Corckran氏は次のように説明します。

「当社には高いスキルを持つ従業員が数多くいます。一方で、単純な反復作業の多くは断続的に発生するため、熟練した従業員をそうした作業に割り当てざるを得ないことがありました。これは従業員のモチベーションに影響するだけでなく、人材の活用という面でも効率的とはいえません」

協働ロボットの導入後は、1人の作業者が同時に3~4台の機械を担当できるようになりました。これにより、PrecisionFormは生産性を高めて競争力を維持するとともに、必要なときだけ発生する作業のために人員を確保するという課題も軽減しています。

Corckran氏によると、こうした断続的な作業を臨時スタッフで補おうとしても、「必要なときに安定して勤務できる、優秀で能力のある人材」を確保するのは容易ではありません。協働ロボットを活用することで、こうした人材確保の課題にも対応できるようになりました。

既存設備を活かし設備寿命をさらに10年延長

既存設備を活かし設備寿命をさらに10年延長

PrecisionFormの製造現場では、最新のCNC工作機械だけでなく、導入から30年を経ても十分な性能を発揮している既存設備も活用しています。

Corckran氏によると、こうした既存設備にActiNavを組み合わせるメリットは、作業者の負担を軽減し、1人で複数台の機械を担当できるようになることだけではありません。高額な設備を更新せず、より長く活用できる可能性も生まれます。

「例えば当社には、年間数百万個という大量の部品を生産する機械があります。しかし長年使用していると、やがて良品率100%、あるいは99.999%という高い品質を維持することが難しくなります。これまでであれば、競争力を維持するために、その機械を新しい設備へ更新する必要がありました」とCorckran氏は説明します。

「しかし、その機械のそばにActiNavを導入し、例えば1%の不良品を検出できるようにすれば、100万ドル規模の設備を入れ替える代わりに、はるかに低コストのソリューションを追加するだけで済みます。それによって、既存設備をさらに10年間使い続けられる可能性があります」

検査の自動化で15~20%の生産ロスを削減

検査の自動化で15~20%の生産ロスを削減

PrecisionFormが製造する部品には非常に厳しい公差が求められ、顧客からも高い品質基準が要求されています。既存設備でもその品質を維持するため、作業者は1時間に1回、機械を10~15分停止させ、部品と金型の両方を入念に検査しています。

「この検査による停止時間は、1日の生産時間の15~20%に相当します。ActiNavを活用すれば、この生産ロスを取り戻すことができます」とCorckran氏は説明します。

PrecisionFormでは今後、最初に自動化したピストンリングの検査工程にもActiNavを追加導入することを検討しています。現在は作業者が協働ロボットでピッキングできるよう部品をトレイに並べていますが、ActiNavを活用することで、この準備作業もなくし、さらなる自動化を進めることを想定しています。

自動化によって解決した課題

  • 深いビンにランダムに積まれた部品のピッキングを自動化
  • ロボットがピッキングできるよう、事前に部品を並べる作業を削減
  • 単調な反復作業を協働ロボットで自動化
  • 既存の工作機械にも柔軟に導入
  • 他の工程にも展開できる柔軟な自動化を実現

採用の決め手

  • 柔軟なマシンテンディングとバラ積みピッキングに対応
  • 検査工程を効率化し、生産ロスを削減
  • 従業員を単純作業から解放し、より付加価値の高い業務へ配置
  • 既存設備の長寿命化に貢献
  • 省スペースで既存の生産設備にも導入しやすい
  • 人との協働に対応し、プログラミングも容易

協働ロボットで自動化した作業

  • マシンテンディング
  • 製品検査
  • ランダムなバラ積みピッキング

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数千の企業が協働ロボットを活用しています...

  • 生産性を向上させる
  • 変化する製品需要に適応する
  • 従業員の幸福と定着率を改善する
  • 労働力不足を補う