
専用グリッパーで複数の梱包作業を1台の協働ロボットに集約
高い要求水準を満たすため、UR協働ロボットには複数の作業を1台で処理できる機能が求められました。
そこで、3つのレーザースキャナー、3つのフローグリッパー、1つのバキュームグリッパーを組み合わせた専用グリッパーを開発し、UR5に搭載しました。これにより、複数の作業を一つの自動化システムで効率的に処理できるようになりました。


Melecs EWSは、協働ロボットを活用した自動化システムを導入し、年間200万枚のプリント回路基板(PCB)を低コストで梱包できる生産体制を構築しました。
専用設計のグリッパーを搭載したUR5は、複数の作業を効率よく処理し、3枚のプリント回路基板を同時に搬送します。これにより、対象となるロボットセルの生産性を25%向上させることができました。
急速な事業成長に対応するため、Melecsは従来型の自動化設備よりも費用対効果が高く、短期間で導入できる自動化手法を模索していました。そこで、協働ロボットを既存のグローバルな自動化戦略にどのように組み込めるかを検証するプロジェクトに着手しました。
Melecs EWSはFraunhofer Austria Researchと協力し、まず反復作業から従業員を解放できる工程を選定しました。
協働ロボットによる最初の自動化対象に選んだのが、自動車用ウォーターポンプに使用される電子部品の梱包工程です。小型で円形のプリント回路基板を取り扱う単調な作業は、それまで3シフト体制で人が行っていました。
一方、この工程の自動化には非常に厳しい条件が求められました。
システム開発を担当したFraunhofer Austria ResearchのRobotics Engineer、Titanilla Komenda氏は次のように説明します。
「最大の課題は、1モジュールあたり5~6秒という非常に短いサイクルタイムを実現することでした」
「このサイクルタイムで安定した自動化を実現するため、MelecsとともにユニバーサルロボットのUR5を選定しました。URは優れたコストパフォーマンスを備えています。また、市場で十分な実績があり、Melecsの近くにサポートを提供できるパートナーがいることも選定理由となりました」

高い要求水準を満たすため、UR協働ロボットには複数の作業を1台で処理できる機能が求められました。
そこで、3つのレーザースキャナー、3つのフローグリッパー、1つのバキュームグリッパーを組み合わせた専用グリッパーを開発し、UR5に搭載しました。これにより、複数の作業を一つの自動化システムで効率的に処理できるようになりました。

従業員がパネルからプリント回路基板を取り外した後、基板をまとめてUR5の作業エリアに配置します。
UR5はまず、レーザースキャナーを使って3枚の基板を検出します。その後、3つのフローグリッパーで基板を1枚ずつ把持し、3枚同時にトレイへ配置します。1つのトレイには、合計54枚のプリント回路基板を収納できます。
トレイがいっぱいになると、UR5はバキュームグリッパーを使ってトレイを箱へ収納します。
さらに、箱がトレイでいっぱいになると、UR5がバキュームグリッパーでふたを閉じます。これで梱包工程が完了し、顧客へ出荷できる状態になります。

「UR協働ロボットは、年間約200万個の部品をエラーなく梱包しています」とTitanilla Komenda氏は説明します。
「このプロジェクトによって、協働ロボットでも非常に短いサイクルタイムに対応できることが実証されました」
Georg Loisel氏も、導入効果について次のように語ります。
「ユニバーサルロボットの導入により、このロボットセルの生産性を25%向上させることができました。ロボットは3シフト体制でも非常に安定して稼働しており、18か月以内に投資を回収できると見込んでいます」
「UR協働ロボットは、当社の自動化戦略をさらに強化する有効なソリューションです。今後のプロジェクトでも積極的に活用していく予定です」
数千の企業が協働ロボットを活用しています...