新常態における製造業の取り組み (その2)

このブログでは数回にわたり、世界各国のメーカーが作業員の安全を守り事業を存続させるため、どのようにして新型コロナウィルスのパンデミック対策に取り組んでいるかを紹介します。

新常態における製造業の取り組み (その2)
新常態における製造業の取り組み (その2)

先が見えない時代、人間は物語を求めます。私たちは安心や励まし、共同体意識をそこに探します。この経験をしているのは自分だけではないこと、困難に立ち向かっている人が他にもいることを知るために。そこでこのブログでは数回にわたり、世界各国のメーカーが作業員の安全を守り事業を存続させるため、どのようにして新型コロナウィルスのパンデミック対策に取り組んでいるかを紹介します。私たちは、それぞれが互いを気遣い学び合いながら、安全な距離を保って協働を続けていけるよう願っています。

RCM INDUSTRIES社「最悪を想定し事前に準備したことが、後で役に立ちました」

RCM Industriesはシカゴ周辺に生産工場を4カ所持つダイカスト部品メーカーです。営業マーケティング担当ディレクターのMike Higgins氏が、コロナ危機にどう対処しているかを語りました。

以前と比較して、今はどのような生産方法をとっていますか?

4工場の全てがパンデミックで大きな影響を受けました。現在の稼働率はマイナス50〜80%です。幸い、われわれが部品を提供している顧客の一部は医療、軍事、自動車向け部品など「必要不可欠」とされる製品を扱っています。完全に休業してしまった会社も多くある中で、作業員の雇用を守れているという点でうちはまだましと言えるでしょう。

作業員をどのように守っていますか? 個人防護具が必要な場合はどのようなものを着けていますか? 感染リスクを減らすために生産ラインを再編する必要はありましたか?

原則、必要最小限の人数で工場を回しています。在宅勤務が可能な人は皆在宅で働いています。現場の作業員は全員マスクに加え手袋か手指消毒液、もしくは両方を使っています。

工場の1つでは実際にコロナウイルスの感染者が出てしまい、すぐにその工場を1週間閉鎖しました。その間専門業者に完全に施設を消毒してもらい、それから作業員に出社させました。こうなったらどうするかは前もって明確な方針を立てていました。こうした方針をサプライヤ、作業員、顧客と共有していたので、現実になったときも準備ができていて予定通りに事が進められました。方針は関係者全員に非常に役立ったと思います。

URロボットは全く同じ形のセル2つに配備されています。それぞれが1サイクルでデュアルスピンドルCNC旋盤2台のテンディングをしています。ソーシャルディスタンスを守るという点でこれは非常に効率がよいです。2つのセルの作業を移動しながら監視する人が1人いれば済むからです。

かつて RCM Industries では マシンテンディングを通常 3 シフトで行い、シフトごとにオペレータ 3 人が機械を操作していました。それを 1 シフト 1 人だけに減らしても全作業を担えるようにし、そのセルに必要な作業員の数を 6 人削減しました。

生産方法に変更が必要になった場合、そのことを作業員にどう伝えていますか?

一時解雇すること、いつ雇用を再開できるかわからないことを作業員に伝えるのはとても難しい仕事でした。外出禁止令については、国、州、町の最新情報や指針を厳しく守っています。命令が解除になっても、経済は世界的に停滞しているし、注文が元に戻るかどうかはわかりません。当然とても不安ですが、皆が経験しているこの困難の中でも連絡を取り合おうと作業員には伝えています。

サプライチェーンにはどんな影響がありましたか?

原材料やその他必要なものはほとんど国内で調達しているので、原材料が海外から入ってこないという問題はありません。サプライチェーンが短くてよかったと心から思っているところです。今予測できる唯一の問題は、NC機や他の機材が壊れたら海外から部品を送ってもらわないといけなくなることです。ありがたいことにそうなってはいませんが。

以前と比べて自動化への依存度が高まりましたか?自動化が新たな、意外な面で役立つことはありましたか?

今のようなとき、弊社にある自動化セルは本当に役立っています。仕事を続けてもらっている作業員は幅広いスキルを持っている一方で、協働ロボットの操作に特に習熟していたわけではありませんが、協働ロボットの操作も監視も簡単に覚えられるので、その点は問題ありません。

「人件費の安い国と競争するため、顧客に提供する価値を損ねることなくコストを削減する方法を見つける必要がありました」と RCM Industries の営業マーケティング担当ディレクター Mike Higgins 氏(手前)は語ります。「協働ロボットがなかったら、この課題は解決できなかったでしょう」

確実に納期を守って製品を顧客に届けるにはどうしていますか?

自動化を導入したことで、 入札でも人件費の安い国と競争できるようになりました。顧客の近くにいることは以前にも増して確実に重要になっています。おかげで納品が遅れたことはありません。顧客が今後の注文について新たに判断をする際は、地元のサプライヤを選ぶことの重要性が増していくでしょう。

今回の危機によってあなたの会社はどのように変わっていくと思いますか?教訓を得たとしたらどんなことですか?

職場スペースの見直しは必ず検討するでしょう。作業員の健康を守りながら床面積を最大限に活用する方法をよく考えなければなりません。ソーシャルディスタンスが新常態になるかもしれないので、長期的にそれに備える必要もあります。工場のレイアウトの都合上、作業員の多くは既にバラバラに配置されていますし、マスクの着用、共有エリアで人同士の距離をとること、施設内で人が頻繁に触れる場所を清掃する専門スタッフの配置、複数シフト、交代で昼休みをとる、自動化の活用といった方法も取り入れました。他にも作業員が在宅勤務する日を増やすなどしています。

私たちにとって非常に有益だったのは、早い段階ですぐに危機に対処したこと、最悪に備えていたことです。私たちの工場でコロナ感染が実際に起きたときも、指針ができていたので混乱はありませんでした。

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We believe that collaborative robotic technology can be used to benefit all aspects of task-based businesses – no matter what their size.

We believe that the latest collaborative robot technology should be available to all businesses. The nominal investment cost is quickly recovered as our robotic arms have an average payback period of just six months.

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