協働ロボットによる研磨・仕上げ作業の自動化

高性能スピーカーを製造する Paradigm Electronics では、手作業による負担が大きい「Midnight Cherry」仕上げの需要増加により、 生産能力と作業効率の両面で課題を抱えていました。UR10協働ロボットを導入し、人が工程を監督しながらロボットが研磨を行う振り子型のワークフローを構築。さらに、内蔵の力制御機能を活用することで、研磨中の表面過熱を防ぎながら安定した品質を確保しています。その結果、スループットは50％向上し、研磨工程の効率化とともに、より安全で生産性の高い作業環境を実現しました。

加工受託を行う All Axis Machining では、老朽化した既存設備の自動化が難しく、ダウンタイムの増加や人手不足が大きな課題となっていました。UR協働ロボットのオープンな連携性を活用することで、CNCマシンテンディングに加え、研磨やバリ取り工程を含む6つの作業を短期間で自動化。その結果、主軸稼働時間は1日8時間から20時間へと大幅に向上しました。この成功をきっかけに、同社は既存設備に協働ロボットを組み込む支援サービスも開始し、自社の競争力強化と新たなビジネス創出につなげています。

フィンランドに拠点を置く陶磁器メーカー Pentik では、自動化によって製品の持つ手仕事の風合いが損なわれることを懸念し、従来型の自動化には慎重な姿勢を取っていました。2台のUR10協働ロボットを導入することで、製品の仕上げ工程における作業を効率化しつつ、独自のハンドメイド感を維持した生産体制を構築。作業ステーションの効率は従来比で約10倍に向上し、あわせて作業姿勢の改善など、職場環境の向上にもつながっています。