ロボットの基礎

ロボットの動作を設定します。

ロボット動作の原理

ターゲット位置

ターゲット位置とは、ロボットが移動する目標位置を指します。ターゲット位置はロボットプログラム内に記録され、ロボットはそれらの位置へ繰り返し移動します。産業用ロボットにおいては、位置到達が最も重要な目的であるため、ロボットは位置制御を行う装置であると言えます。

産業用ロボットでは、ターゲット位置を記録する操作を一般に「ティーチング」と呼びます。URロボットでは、ターゲット位置は「ウェイポイント(Waypoint)」と呼ばれ、フリードライブモードで手動操作するか、ティーチペンダントのジョグ操作によって設定します。

軌道(Trajectory)

軌道とは、ターゲット位置へどのように到達するかを定義するものです。ロボットは直線的にも、曲線的にも移動できます。一般に、ロボットの軌道は基準とする空間によって決まります。

URロボットでは、軌道はティーチペンダント上の「Moveタイプ」によって指定します。URでは4種類のMoveタイプが使用可能です:MoveJ、MoveL、MoveP、MoveC。各Moveタイプの詳細はユーザーマニュアルをご参照ください。

ターゲット位置が設定され、軌道がプログラム内で指定されると、ロボットはプログラムに従って繰り返し動作します。産業用ロボットにおいては、ターゲット位置へ正確に到達し、同じ作業を繰り返すことが極めて重要です。そのため、「繰り返し精度(Repeatability)」は最も重要な技術仕様の一つとされています。

関節空間(Joint Space)

関節空間(Joint Space)

ロボットアームはリンクと関節で構成されています。リンクは固定長の剛体であると仮定されます。ロボットは各関節角度の組み合わせによって特定の姿勢を取ります。このとき、関節座標系でロボットの状態を表現する空間を「関節空間」と呼びます。

関節は直接制御できるため、関節空間での制御は比較的単純です。例えば、現在の姿勢から目標姿勢へ移動する際、軌道が重要でない場合は、現在の関節角度から目標角度へ単純に回転させます。この動作は関節移動と呼ばれ、UR用語では「MoveJ」となります。

関節移動は、ターゲット位置が重要であり、軌道が重要でない用途に適しています。例えば:

  • ピック&プレース
  • 射出成形機対応
  • CNC加工機・マシンテンディング
  • 梱包およびパレタイジング
  • 品質検査(各ポイントで停止して検査する場合)
直線空間(Linear Space)

直線空間(Linear Space)

人間はX・Y・Z軸で定義される三次元直線空間(デカルト座標系)で生活しています。多くの作業はこの空間で定義されるため、ロボットの位置や姿勢も直線空間で表現されることが好まれます。

例えば、机の縁を研磨する作業では、ロボットは滑らかで直線的な軌道を描く必要があります。この場合、軌道は直線空間で定義されます。これを直線移動と呼び、UR用語では「MoveL」となります。

直線移動が必要となる代表的な用途:

  • 研磨
  • 接着、塗布、溶接
  • 組立

前述のように関節移動が適している用途でも、一部で直線移動が必要となる場合があります。例えばピック&プレースでは、通常ロボットは対象物の上方に移動し、そこから直線的に下降して把持します。もし関節移動で下降した場合、対象物に衝突するリスクがあります。

ロボットを直線空間で動作させるためには、デカルト座標系で表された姿勢情報を関節空間の関節角度へ変換する必要があります。逆に、関節角度からロボットの姿勢を求める変換も必要です。この異なる2つの空間間の変換処理を「キネマティクス(運動学)」と呼びます。

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